再生因子注入療法とは
再生因子注入療法は、血液中に含まれる再生因子を精製し、患部に注入して傷ついた細胞の修復を促す治療法です。
血液中には赤血球や白血球、血小板など様々な成分が含まれます。血液を遠心分離器にかけるといくつかの層に分かれますが、その中で血小板を多く含む層にはPDGFやFGFなどの成長因子が多く含まれます。
近年、その血小板を多く含む層を精製して患部に注入するPRP(Platelet Rich Plasma)療法が開発され普及してきました。その血小板を多く含む層をさらに分離し、白血球が少ない層を精製したものをLP-PRP(Leukocyte Poor PRP)と呼びます。LP-PRPは良質なたんぱく質を含んでおり、炎症抑制効果と高濃度の成長因子を含むとされております。
当院では、このLP-PRP層の細胞成分を除去したPFC-FD((株)セルソース)とリペアニーズ((株)同仁がん免疫研究所)を導入しております。
患者さまご本人の血液を用いた製剤であるため、拒絶反応やアレルギーのリスクが低いことや、何度でも治療を行えることが再生因子注入療法のメリットです。
反面、デメリットとして自由診療であること、悪性腫瘍や感染症(B型肝炎、C型肝炎等)を持つ方には使用できないこと、患者本人の血液を用いるため効果に個人差があることなどが挙げられます。
再生因子注入療法の
メリット
- 拒絶反応・アレルギーのリスクが低い
- 繰り返し行える
- 外来で治療可能
再生因子注入療法の
デメリット
- 自由診療であること
- 悪性腫瘍や感染症、炎症性疾患を持つ方には使用できない
- 効果に個人差がある
- 製剤作製に3週間の期間が必要
当院では主に変形性膝関節症に対して治療を行っておりますが、将来的には変形性股関節症や変形性肩関節症、腱鞘炎や上腕骨外側上顆炎などにも行える余地を残しております。
興味のある方は、是非ご相談ください